中国全土に広がるEV熱

中国でガソリン車に対する保有規制や都市部への乗り入れ規制が行われていない地方都市で、あえてEVを購入しているユーザーを調査することで、今後の中国EV市場のポテンシャルを考察しました。

【目的】
・「1-10月の新エネルギー車販売は85.3万台(前年同期比175.6%)」と、ガソリン車の取得規制や都市中心部への乗り入れ規制が行われている大都市中心にNEV市場が大きく拡大している。今回は、こうした規制が行われていない地方の中小都市(鄭州市)で、純粋なEV購入者の実態を調査。

【調査結果】
・中小都市のEVユーザーの特徴は、
①8割以上のEV購入者が、初めて自動車としてEVを購入
・EVを、「環境によいもの」、「時代のトレンド」として捉えている
②5割弱のEV購入者は、電動自転車を保有し電動モビリティが身近な移動手段
・低速EVも2割弱保有しており、電動モビリティには日常的に慣れ親しんでいる
③7割以上のEV購入者は、週に4日以上EVを使用
・使用頻度が高く、通勤や送迎など短距離用途中心に足代わりとして使われている
④9割以上のEV購入者は、EVに満足(「非常に満足」「満足」の比率)
・EVへの満足度が高まるほど、EVの再購入意向が高まる

⇒現状のEVは、航続距離や充電時間など、ガソリン車にくらべ不利な点があるが、
エントリー層中心で、電動モビリティが身近な中小都市の短距離用途中心のユーザーでは
その購入抵抗が低く、EV購入者の満足度は高い。
今後、エントリー層が拡大する中小都市では、EV購入者の更なる拡大が見込まれる。


詳細は本件pdfからどうぞ
(ご覧になるためには、Acrobat Reader等が必要になります)

【調査概要】
① 調査対象者: 新車EV購入ユーザー
② 調査都市: 鄭州市(ガソリン車の市内乗入規制未実施)
③ 調査方法:
1)インターネット調査(定量調査)
2)お宅訪問インタビュー調査(定性調査)
④ 調査サンプル数:
1)インターネット調査(定量調査) 100 サンプル
2)お宅訪問インタビュー調査(定性調査) 3 サンプル
⑤ 実査時期: 2018 年6月
※ 本調査は、ガソリン車の取得規制が実施されていない中小都市(鄭州、済南、西安)の
EVユーザー調査結果から、都市中心部への乗入規制が未実施の鄭州市の調査結果から作成