増えるか、モビリティ企業の「なでしこ銘柄」
~モビリティサービス向上にも生かせる女性経営者の視点~

概要

  • 経済産業省は、東京証券取引所と共同で、女性活躍推進に優れた企業を「なでしこ銘柄」として選定する取組を、平成24年度から実施。今年度も、「なでしこ銘柄」「準なでしこ」の選定、女性活躍推進に積極的に取り組む「なでしこチャレンジ企業」リストの作成に向け、「女性活躍度調査」を実施する。
  • 10月12日に令和2年度「なでしこ銘柄」の選定方法や「女性活躍度調査」等に関する説明会のウェブ公開を行う。
  • 今年度の「なでしこ銘柄」の発表は、令和3年3月22日の予定。

*モニタリング期間:2020年9月1日~9月30日

公表情報タイトル:令和2年度「なでしこ銘柄」選定プロセスが始まります
-「女性活躍度調査」の実施/説明会の開催について
発信元:経済産業省 経済産業政策局 経済社会政策室 2020年9月28日

なでしこ銘柄取組みの概要

1. 「なでしこ銘柄」とは

女性活躍推進に優れた上場企業を、「中長期の企業価値向上」を重視する魅力ある銘柄として選定、企業の女性活躍への取組に対する投資家の注目を高め、上場企業各社の取組を一層加速化していくことを狙いとして、平成24年度から東京証券取引所と共同で実施。一定のスクリーニング基準通過企業について、女性活躍推進に関するスコアリング基準に従って評価を行い、業種ごとに上位企業を選定。
◆今年度選定ポイント

  • 女性取締役が複数名おり、かつ、女性取締役比率が10%以上の企業を更に加点
  • 女性執行役員が複数名おり、かつ、女性執行役員比率が10%以上の企業を更に加点
    (今年度新たに追加)

2.なでしこ銘柄」選定に関する「女性活躍度調査」の実施

選定対象の東証場会社全社へアンケート調査を実施。調査回答企業の中から「なでしこ銘柄」「準なでしこ」を選定、特定テーマで先進的取組を行う企業を「注目企業」として選出する予定。

当社の視点

  • 開始以来、「なでしこ」銘柄として選定された企業にはブリヂストンや日本精工などモビリティ周りや技術関連企業はあっても、完成車メーカーはじめ、そのものズバリのモビリティ企業が少ないのが特徴だ。※H24-30年度選定企業はこちら
  • 10月6日の日本経済新聞では菅首相が管理職に女性や外国人の登用拡充を含めた企業統治改革について語り、同8日付けではリクルートワークスの中村主任研究員も、進むジョブ型雇用が女性の活躍に一層寄与すると述べている。
  • もともとモビリティもシニアや交通弱者、交通手段にとぼしい人たちをいかに支援するかが一つの主眼でもあり、女性の視点を新時代のモビリティ構築を担う企業の経営判断等に加えることが時宜に合った取組みであろう。技術やシステムの視点だけでは時流に取り残されることになりそうだ。

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関連情報

 
女性活躍に優れた上場企業を選定「なでしこ銘柄」(経産省)
令和元年度「なでしこ銘柄」の公表について(東京証券取引所)
企業管理職「女性や外国人拡充」 首相インタビュー(日本経済新聞)

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