令和3年春の全国交通安全運動(4月6日~15日)

令和3年春の全国交通安全運動

『令和3年春の全国交通安全運動』が、4月6日(火)から同月15日(木)までの10日間、実施される。
今年の運動重点テーマは、下記の3つ。

  • 子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保
  • 自転車の安全利用の推進
  • 歩行者等の保護を始めとする安全運転意識の向上

警察は新型コロナウィルス感染防止に配慮しつつ、

  • 歩行者に対する道路横断時の交通ルール遵守についての指導啓発
  • 通学時間帯等における幼児/童に対する保護/誘導活動
  • 自転車利用者に対する交通ルールの周知徹底と全ての自転車利用者に対するヘルメット着用の推奨
  • 歩行者の保護を徹底するための自動車運転者に対する指導/取締り
    等に重点的に取組む。

図1.春の全国交通安全運動ポスター(内閣府サイトより)

交通事故例の紹介

交通事故に関する調査研究/分析を行う専門機関である公益財団法人 交通事故総合分析センターのサイトでは、子供や高齢者等の事故事例を具体的に公表している。そこから歩行中の子供、高齢者の「飛び出し」についての交通事故を二事例、紹介する。

①子供の飛び出し(午後5時30分頃 晴れ)

乗用車が、毎日通る道路を時速約50kmで走行中に50~60m先の道路左側の横断歩道に歩行者X、Yが立っているのを認知、時速約30kmに減速
   ↓
乗用車は注意を歩行者X、Yに向けたまま走行
   ↓
突然、前方約16mのところを樹木が陰になって見えなかったX、Yの女児が道路右側から駆け足で飛び出し、急ブレーキを掛けたが間に合わず衝突

②高齢者の飛び出し(夕方 雨)

乗用車は、往復二車線の直線道路を時速約35㎞で走行、対向車線は渋滞により車両はほとんど止まっている状態
   ↓
突然、その渋滞している車両の間から傘を差した男性歩行者が車道に飛び出し、乗用車の直前を横断
   ↓
乗用車は急ブレーキを踏み、かろうじてその男性歩行者を避けたが、その後に続いて、駆け足で飛び出してきた傘を差した高齢者を避けることができず衝突

当社の視点

人対車両の交通事故は、両者の無意識や不用意等に起因するケースが多く確認される。春の交通安全運動期間中に限らず、日頃から道路の危険性について再認識する必要がある。

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令和3年春の全国交通安全運動(4月6日~15日)
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出典:内閣府「令和3年春の全国交通安全運動推進要綱」警察庁「令和2年春の全国交通安全運動期間中の交通事故発生状況」公益財団法人 交通事故総合分析センター「事例集」

お問合せ:㈱ 現代文化研究所 市場戦略情報第一領域(担当 原田

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